こんにちは。金融WEBライターのおがりょーです。
今回は「株主、債権者、投資家の違い」について勉強しましょう!
会社を経営する上で、会社を取り巻く「利害関係者」が存在します。
この利害関係者を「ステークホルダー(stakeholder)」と呼びます。
会社の利害関係者には、様々な役者が出てきます。
主な利害関係者は、以下の通りです。
「株主」
「債権者」
「投資家」
以下で解説します!
株主とは?
株主とは「企業の株式に出資する人」のことです。
株主は会社の株式を購入することで、オーナーの1人になることができます。
会社は、事業を行うには資金が必要です。
株式会社は、株式を発行することで、多額の資金を調達できます。
そして、株式を購入した株主は、経営に参加できる「オーナー」の権利の一部を得られます。
株式会社と個人企業の違い
株式会社と個人企業は、オーナーと経営者が同じかどうかで変わってきます。
個人企業はオーナー=経営者となります。
個人事業主やフリーランスの方は、こちらに該当します。
個人企業のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
・経営の裁量権が大きい
オーナーがいないので、経営者に全ての裁量権があります。
・手続きが簡単
税務署に届出を出すだけで、個人事業主になれる(厳密には出さなくても個人事業主になれる)
デメリット
・社会的信用が低い
個人企業は、どうしても社会からの信用は低くなります
個人企業に対して、株式会社はオーナーと経営者が分かれています。
株主が会社に出資し、経営者が会社を運営する形になります。
株式会社のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
・株主から多額の資金を調達できる
資金を多額に調達できれば、事業を成長スピードが速くなる可能性があります
・社会的な信用が得られやすい
法人は個人企業に比べて、社会的信用が高くなります
デメリット
・決算を公表する義務がある
会社は、財務情報を外部に公表する義務があります。
・上場した場合、買収される可能性がある
株式会社が上場し場合、投資家に買収される恐れがあります
債権者とは?
債権者とは「お金を貸す人」のことです。
債権者は銀行や日本政策金融公庫のことを指します。
また、お金を借りる人のことを「債務者」と言います。
投資家とは?
投資家とは、投資のプロのことを指します。
プロの投資家は、金融商品を保有、売買することによって利益を得ようとします。
また、厳密にいえば、投資をする人は「投資家」と「投資者」に分かれます。
投資家→投資のプロのこと
投資者→投資の素人のこと
投資の世界にはプロと素人が混在しており、その中でプロのことを「投資家」と呼びます。
基本的に、会社の財務情報はプロの投資家の為にあります。
どうやって利害が対立するのか?
「株主」「債権者」「投資家」は、どのように利害が対立するのでしょうか?
これらの利害関係者には、会社(経営者)が密接に関わってきます。
経営者と株主の利害対立
経営者と株主は、評価の関係において利害が対立します。
経営者→経営の腕を見せつけたい(株主に解任されたくない)
株主→経営者の能力を適正に評価したい
この利害を解消するために、会社はルールに基づいて適正に財務情報を公表する義務があります。
株主と債権者の利害対立
株主と債権者は、会社の資産について利害が対立します。
株主→配当を増やしてほしい
債権者→手元にお金を残してほしい(手元のお金がある方が、貸したお金を回収できるから)
こちらも利害を解消するために、会社はルールに基づいて適正に財務情報を公表する義務があります。
経営者は、投資家の役に立つ情報を提供しなくてはならない
経営者は、投資家の投資判断に役立つ情報を提供する義務があります。
投資家は、会社の経営状況などを見て投資判断をするからです。
そのためにも、経営者は投資家の役に立つ情報を向上し、投資家から多くの資金を調達するように努めます。